〝to be〟への想い✨
穏やかに新年を迎えましたことをお喜び申し上げます🎍✨本年もどうぞ宜しくお願い致します🙇♀️💕
年末本棚の整理をしながら懐かしいこの本を見つけました‼️
『乳がん手術後のリハビリ』📖✨
私が理学療法士として巨大病院新人の頃、1年目から乳がん手術前・後の患者様を担当させていただいていた頃、購入した1冊😊
なんと、20年以上前のこと❗️
あの頃乳がんのリハビリを行なっている病院も稀で、リハビリに関する書籍などは殆ど出版されていなかった中、見つけた貴重な1冊でした。
著者はスタンフォード大学講師、理学療法士のDiana Stumm🇺🇸
20数年前の本、もちろん医療の進歩とともに変化しているところもあるのですが、とても優れた本なのでちょっとご紹介すると共に、私の〝to be〟への想いをお伝えします✨
乳がんの手術を受ける女性の多くは、乳がんとはどんな病気でありどんな治療法があるかについては豊富な知識を持っています。ところが手術を受けた後のリハビリテーションについてはあまり知られていません。この本はそのギャップを埋めるために書かれた本です。
以下本書より抜粋、
「がんは数ある病気の中でもとりわけ意地悪な病気です。通常の病気だったら、まずどこか具合が悪くなって治療を受けることによって体調が元通りに回復します。けれども乳がんの場合は、何も自覚症状がないのにがんだと告げられるのです。早期がんは大抵痛みを伴わないので、痛みを警告を発してくれることもありません。ところが、そうしてがんの治療を受け始めた途端に体調が悪くなるのです。乳がんの治療を受け始めて、治療後のからだの不調にどう対処したらよいのか、社会復帰への戦略はどう立てたら良いのか、全く考える余裕がなかった人たちばかりです。」
→本当にその通りだと思います🙇♀️
そして、
患者さんはその治療が後の生活にどんな影響を及ぼすのかという大事な点をつい聞きそびれてしまう、と書かれています。
🤔手術をすると容姿はどう変わるのか?
🤔体調はどう変化するのか?
🤔身体は元通り動かせるようになるのか?
🤔痛みはどの程度のものでどのくらい持続
するのか?
🤔いつ頃から腕が正常にうごくようになる
のか?
ましてや、
🤔合併症を防ぐために私は何をすれば良いのか?
こんなことを聞ける人は稀だと💦
そんなこと、術前からなかなか聞けませんよね😣
私の患者さんや〝to be〟参加者の方も皆さんよく言う事は、
『病院は患者さんも多くて、先生たちは忙しそうだから聞きたいことも聞けない雰囲気』
それも問題の一つにあるとも思いますが💦
巻末に現在聖マリアンナ医科大学付属研究所ブレスト&イメージング先端医療センター附属クリニック院長である福田護先生が寄稿されています。
以下一部抜粋、
「患者にとり、手術後に起こる身体的、精神的、美容的問題についての情報はまだ十分ではありません。そのため、患者は十分な知識なしに、手術後の長い乳がんとの戦いに挑まなければならないことがあります。手術をすれば全てが解決すると考えて、やっと手術を終えたのに、からだの調子が良くなく、気分が晴れないという人が少なくありません。
乳がん手術後に起こる腕や肩の痛み、運動障害、浮腫などは手術後の女性の社会復帰を遅らせたり、社会活動の制限の原因となっています。悪いことにこれらの障害は、乳房温存療法でも、乳房切除術とあまり差がなく起こります。」
→昔に比べたら、術前術後の患者教育に力を入れている病院も増えていると思いますが、やはりそれも病院によってかなり差があるのが現状ではないでしょうか😣
「そのため、乳がん手術後には運動障害を予防するためのリハビリが行われます。我が国では主に担当医や看護師によって指導され、問題があれば理学療法士が指導することが多いようです。幸い術後の上肢の運動障害には重篤なものが多くないため、平常はあまり問題なくリハビリが行われています。
しかし、リハビリを指導する医師や看護師がリハビリの専門家ではなく、相談を受ける理学療法士も乳がん手術後のリハビリを専門とする人ではないことが大部分です。そのため運動障害や痛みの原因を理解していなかったり、リハビリプログラムの目的を正確に把握していないことがあります。また患者の疑問に適切に答えられなかったり、症状の強い患者に対して十分に対応できないこともあります」
→これはきっと今もあまり変わっていないように思います。とても残念です。
多分、患者さんが一番それを感じ、モヤモヤとした不安や不満を感じているのではないでしょうか🙇♀️
「本書の著者ダイアナ・スタンは日本ではいまだ存在しない、乳がん患者のリハビリの専門家です。」
→うーん、その中でも
20数年前から私たちの病院は手探りの中、
術前術直後からリハビリを行なっていた
日本のダイアナ・スタンだったように
思います😅✨
その後私は結婚、出産を経て乳がんとは離れた分野で理学療法士として細々働いておりましたが、今また乳がんに焦点を当てて活動を開始しました。
20数年前、理学療法士であった私、
今は理学療法士であり、リンパ浮腫の資格も取りVodder式リンパドレナージセラピストでもあります😁
リンパ浮腫を治療する仕事は、都内クリニックでLVA手術(リンパ管静脈吻合術)を行う優秀な医師の元、リンパ浮腫外来のリンパケアルームに非常勤として勤務しております。
でも私のやりたいこと、必要だと感じていることはそれ以外にもあって、それは病院では出来ないのです。
①病院での格差が無いように早期からリハビリ&セルフケアで関わる必要性があること✨
②入院期間だけでなく長期に経過観察していくことが大切なこと✨
③肩の拘縮、リンパ浮腫、蜂窩織炎、再発等、初期の段階で発見し医療機関に繋ぐこと✨
これらの信念を持って、病院ではなく
〝to be〟をスタートする決意をしました🎉
自分自身を上手にケアするためには、
正しい知識と習慣を身につけることが不可欠であり、長く経過を見ていく中では時には医療チームの協力を得ることも大切です。
健康を維持する努力をしながらも、執拗に自分の身体にこだわり過ぎず、心を平静に保ち少しでも楽に生活することができるように🙏
〝to be〟が、そんな場所になれたら幸いです❣️
「温故知新」
20数年の乳がんリハビリを振り返り、この本が色褪せないのが嬉しいような残念なような。微力ながらまたこの分野に携われることに感謝し、精進して参りたいと思います✨
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