第9回リンパ浮腫治療学会に参加して


 2025年9月6日(土)-7日(日)と浜松にて開催された第9回日本リンパ浮腫治療学会学術総会」に参加してきました。

テーマ『リンパにもっと光を!More light to lymph!!』

開催案内:https://www.graffiti97.com/9jslt/index.html


 勤務する一つ、渋谷サクラステージクリニックより田子明恵セラピストの共同演者として発表させていただきました。また僭越ながらシンポジウムにて宇津木久仁子先生(がん研有明病院 婦人科外科 元科長)と共に座長を務めさせていただきました。


【ポスター発表】

当院における「リンパ浮腫0期外来」の取り組みについて

演者:田子明恵、佐藤佳代子、金子真紀代、林明辰

▷結果(一部抜粋)

最初に受診された医療機関でリンパ浮腫について説明を受けたことのある患者さまのうち、 71%の方が具体的なケア方法の指導を受けていませんでした

指導やケアを受けるまでの間に症状が増強したと感じられた方が29%でおられ、このうち86%の方が当院のセルフケア指導を受けてから症状が軽減したと感じてくださいました

当院リンパ浮腫ケア外来では、違和感を抱えながらも診療に辿り着けずに、ご自身を「リンパ浮腫難民」と感じられている方々をより早期からサポートできるように、『リンパ浮腫0期外来』を2024年4月に設置しました。医師の診察とともに早期からセラピストが介入していることで精神的不安緩和や症状改善に繋がり、大変嬉しく思っています。


【座長】

シンポジウム6

「リンパ浮腫治療における多種職連携と地域連携の新たな可能性」

座長:宇津木久仁子先生、金子真紀代

 全国各地において、慢性的なリンパ浮腫専門医やセラピストの不足が問題視される一方で、リンパ浮腫外来の縮小化や閉鎖、さらには医療施設の閉院といった様々な事情や背景により、リンパ浮腫セラピストが働く場自体が狭められているという切実な現状が報告されました。

 医療機関内のリンパ浮腫診療においては、医師・看護師・理学療法士・作業療法士・管理栄養士などの多職種によるチーム連携を深めることが重要です。

しかし、実際には院内だけで外来フォローを完結することは難しく、より一層、地域の専門治療院との相互連携が必要とされています。

そのため、セラピスト間での情報交換を目的としたグループ作りや勉強会の開催など、各地域で展開される様々な取り組みが紹介されました。

また、リンパ浮腫と向き合うのは、医療機関内や専門治療院の医療者やセラピストだけではありません。

演者の皆さまのご発表から、美容師や靴職人といった、日々の暮らしを支えている地域の方々もまた、大切な連携パートナーであることにも気づかされました。

今後は、医療機関内での多職種連携をさらに強化するとともに、地域でのネットワークを構築しながら専門治療院との相互協力を深め、地域への広がりや繋がりを深めていくことで、より質の高いリンパ浮腫診療の発展が期待されます。


▪️感想

 今学会では一次予防という言葉が出ていましたが、今年の乳がん学会でも思いましたが、外科手術の縮小化や後治療の最小化に向けて各科で試行錯誤がなされていると思います。

リンパ浮腫の世界も同じように未然に防ぐ早期のケアが医師もセラピストも着眼しているのがとても伝わってきました✨

そこで今回の0期外来の発表は皆さんにも関心の高いものであったに違いないと思いました👏

実はto beの活動は0期ケアそのものであると考えております!!

乳がん術後は初期は特に手術の影響も大きく、リンパ浮腫と混在していることもあります。

様々な症状がありますが気になった時に寄り添いながら適切なケアの指導や治療ができますようしっかりサポートしていきたいと思います。

引き続き皆様が安心して日々の生活が送れますように応援いたします✨


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