3周年イベント「乳がん治療によるGMS(閉経後泌尿生殖器症候群)のお悩み解決します!」ご報告✨
3周年イベント「乳がん治療によるGMS(閉経後泌尿生殖器症候群)のお悩み解決します!」を開催しました。
■講師:女性医療LUNAグループ理事長
関口由紀先生
■日時:2022年12月11日(日)
講演 15:00〜16:00
質疑応答 16:00〜16:30
■参加人数 58名(後日アーカイブを含む)
主催者含み59名
【講義内容】
◉女性ホルモンの「揺らぎ」と「欠乏」で引き起こされる諸症状・諸疾患
◉エイジングケアに必要な6要件
1.血管を守る
2.骨を守る
3.うつ状態にならないように気をつける
4.皮膚の老化を防ぐ
5.筋肉量を維持する
6.癌を早期に発見する
◉性ホルモン
*男性ホルモンはテストステロンが代表的
生きる意欲と行動性
*テストステロンはエストロゲンの原料
*女性ホルモンエストラジオールは皮膚・皮下組織や脳、骨、血管、髪などを守り心を維持する。卵巣と副腎、脂肪組織から分◇ホルモン補充療法泌。
*閉経前は血中テストステロン濃度の約50%は卵巣由来、残りは副腎から分泌
◉更年期障害とは?
➡︎乳がん患者は軽い可能性が高い
◇血管の拡張と放熱に関係する症状
のぼせ/ホットフラッシュ/発汗等
◇自律神経失調症状
めまい/動悸/頭痛/冷え等
◇精神症状
気分の落ち込み/イライラ/不眠等
◉更年期障害の有効な対策
◇ホルモン補充療法
➡︎乳がん患者は全身投与ではなく治療後は局所投与がおすすめ。
◇漢方療法
◇運動・食事などの日常生活のケア
週2〜3回は運動
月2〜3回はおでかけ
◉なぜ骨盤底が弛緩するのか
分娩/加齢/遺伝/女性ホルモン不足/便秘/喫煙/慢性肺疾患
◉改善したほうが良い尿もれ
尿もれのために
→外出する気がしなくなり家に閉じこもってしまう。
→楽しみにしていることを止めてしまう
◉尿もれには2つ
①腹圧性尿失禁
②過活動膀胱
1回以下/日、量は少し、生活のダメージ小
➡︎骨盤底筋体操を3ヶ月頑張ってみる
1回以上/日、量は少なくない、生活のダメージ大➡︎レーザーや尿失禁手術を考えても良い
◉水分摂取の注意点
・カフェインを避ける
・炭酸飲料を避ける
・通常量の水分摂取を維持(2L以上は飲み過ぎ)
◉骨盤臓器脱について
◉GSM:Genitourinary Syndrome of Menopause 閉経関連尿路生殖器症候群
閉経に伴う外陰・膣の萎縮変化及びそれに伴う不快な身体症状
・慢性かつ進行性疾患
・中年以上の半数以上の女性が影響
◉フェムゾーン(膣と外陰)
◉GSM発症のメカニズム
閉経⬇︎
エストロゲンレベルの低下⬇︎
①腟の血流低下によって腟内が乾燥し分泌物も低下→性交痛、かゆみ、灼熱感
②腟粘膜のコラーゲン減少により膣のひだが無くなり薄くペラペラになる→性交痛
③腟の酸性を保つ乳酸桿菌の減少でアルカリ性に傾き自浄作用が弱まる→腟炎、匂い、かゆみ
◉GSMの3徴
1.陰部の乾燥・違和感(イガイガ感)
2.性交痛他のセックストラブル
3.尿トラブル(頻尿、尿漏れ、再発性膀胱炎)
発症率は閉経後女性の50%で症状は進行性
◉エイジド・フェムケア
◾︎骨盤底筋障害の予防に必要なのは骨盤底筋トレーニングと下半身の筋力トレーニング
◾︎GSMの予防に必要なのはフェムゾーンの保湿
【感想】一部抜粋しご紹介
▶︎今のところ、GSMの自覚症状はないですが貴重な知識がえられましたし、セルフケアなどで気をつけなければならないなと思いました。
仮に症状がでても悩まずにすんなりと病院を受診出来そうです。
▶︎気になっているけれどなかなか相談できない、ということを、分かりやすくお話しいただいたので、とても良かったです。お風呂でのケア、その日に早速やってみました。
▶︎普段、人には言えないような悩みをズバッとストレートに解決して下さり、とても納得出来る内容でした。先生のお人柄も相まって、お話にグイグイ引き込まれてしまい、あっという間の時間でした。
▶︎頻尿や性交渉について聞きづらい事を聞け良かったです。骨盤底筋運動をまずは3か月やってみようと思います。
日々のトレーニングのポイントがはっきりしました。そしてパワーいただきました。
▶︎今まではずかしい部分でしたが、自分の身体の一部なので触れて良いんだぁと、恥ずかしい事ではないんだぁと、思いました。
ハッキリとした、話し方に説得力がありました。
▶︎とても良いイベントで良い時間を過ごせて感謝しています。今、困っていなくても知っておく、理解する事に安心感を覚えました。そしてデリケートな内容もわかりやすくお話しして下さり、関口先生に大変好感を持ちました。何かあった時に相談できる事は日々生活していく上で安心感につながります。先生のお話しを参考に運動を取り入れながら快適な生活を目指したいと思います。
▶︎今回も真紀代先生とのご縁から良いお話しを聞かせて頂きましたが、やはり基本はいつも真紀代先生が仰っている「運動やケアの継続」だと思いました。
▶︎膣の乾燥に関してはホルモン剤を飲み始めてから発生しており かといって自分だけの症状なのか?と悩んでおりました。術前は想定していなかったいろいろな不具合がありますがこのような治療やケアが可能ということがわかり本当に感謝です。ケアを始めてみようと思っております。いつも貴重な情報ありがとうございます。
▶︎最近になって症状を感じるようになったので、良いタイミングで聴けて有難かったです。こういう内容が、例えば乳腺外科外来や病院のがん情報センターにパンフレットで置いてあったりしたらいいのに、と思いました。
▶︎粘膜には使えないと書いてるクリームが殆どなので、使っても大丈夫と教えてもらえて良かった。
▶︎タモキシフェンによる副作用の事で、知らなかった事もあり、大変役に立ちました。
これまで踏み込んで聞いたことのないお話を明快にご説明いただいて、とてもためになりました。お悩みのある同世代の友人にも教えてあげたい内容でした。
【まとめ】
今回のイベントをきっかけにこのGSM症状のお悩みをお持ちの方が多くいらっしゃる(イベント参加者には3/4程度)ことが分かりました。更年期障害としては乳がんご経験者の皆さんは揺らぎがないことから症状が軽い傾向があるということ、そして更年期後の様々な不調にも留意していかなければならないことを学びました。
予骨盤底筋障害とGSMの予防、2方向からのアプローチが必要であり、腹式呼吸、フェムゾーンの保湿や筋トレ、正しい姿勢、骨盤底筋訓練、下肢筋力訓練とまずは自分たちで出来ることがたくさんあることを教えていただきました。3ヶ月ほど取り組んでみてそれでも解決されない時は専門クリニックを受診し、局所治療も選択肢となることも分かりました。今まで解決策が見つからなかった方もどのタイミングで何をしたら良いか、どこを受診したら良いか参考になったことと思います。諦めずに対処していきましょう。
「明るさこそが全ての源泉」そのために日々の身体のケアを継続、好きなことや楽しいことを優先する人生を送ろうと最後のメッセージを頂戴しました。写真や動画を交えて視覚的にもわかりやすく、最新の研究のご報告等たくさんの興味深い内容と、関口先生の熱量溢れる説明にあっという間の90分でした。今回も大変満足度の高い貴重な講演会となりましたことご報告いたします。
3周年記念イベントをこのように盛況に終えることができ、関口先生を始め、ご参加くださった皆様に心より御礼申し上げます。
また新しい1歩が始まります。
引き続き皆さまの声を伺いながら、穏やかに楽しい毎日が過ごせますよう微力ながらサポートさせていただきます。
引き続きto beを宜しくお願い致します。
0コメント